死体の晩餐
   

「死体の晩餐」
〜動物の権利と菜食の理由

ヘルムート・カプラン著

ニトライ陽子/
田辺リューディア/
まきぼう 共同翻訳

同時代社 出版
定価 1575円
発売 3月20日

ここを訪れてくださる方で、猫の里親探しに苦労されてる方も、いるのじゃないかと思います。
 猫、捨てられてますね。いじめられて傷つけられて、それでも必死に生きてる野良さんが大勢いますね。名前を呼ばれたこともなく、誰にも存在すら知られず、保健所でゴミのように殺される子たちも、年間に何十万匹といますね。そんな子たちにせめて何かをしてあげたくて、必死で救助活動している人間も、いますね。
 キリがない、と感じたことは、ないですか?
 いくら助けても、あとからあとから野良猫はわいてきます。みんな緊急です。みんな今すぐの助けを求めてます。だけどわたしたちには体も時間もひとつしかなく、全員をすぐに助けてあげることはできません。
 もっと抜本的な解決策が必要だ、と感じたことはないですか?
 たとえば野良猫をいじめたら巨額の罰金がかかるような国になったら、いいなぁ、なんて夢想することはないですか?
 この本は、そんな感覚を、理論で肯定する本です。

 ロサンゼルスでは、捨てられる犬猫の数は、日本と大差ありません。なのに保健所で殺される数は、日本の10%以下です。しっかりした法律があり、国や民間のシェルターが完備され、ボランティアの人々が気持ちよく働ける環境があるからです。行政が救助システムを作っています。犬猫を飼いたい人はペットショップでなくシェルターへ行きます。シェルターの存在をみんなが知っているので、企業も活動資金を出してくれます。誰でも気軽に空き時間を利用して、ボランティアに参加できます。
 ドイツでは、憲法で動物の権利をうたっています。生きる権利、苦しまない権利が、憲法で保証されています。おそらくは皆様も、本当はご存じだと思います。あなたの食卓で刻まれている食肉が、もとは生きている牛や豚だったこと。あなたの膝で丸くなっている猫と同じ、柔らかで優しい、命だったこと。なのにその牛も豚も、生まれたときから母親からも引き離され、風を感じたことなど一度もなく、工場のベルトコンベアに乗せられ、お金がかかるという理由でろくに麻酔も打たれず、殴られ、生きたまま解体され、地獄を味わってきたことを。
 もとはドイツも、日本のような状態でした。そこへこの本が現れ、ベストセラーになりました。動物にも人間とおなじ権利を与えるべきだという運動が高まり、ついには憲法までもが変わりました。
 動物のための活動の、バイブルになる本です。
 虐待や捨て子をする人たちへ、理論武装して立ち向かえるようになります。

 あなたは、答えられますか?
 遊びで猫を殺して喜ぶ人間たちへ、なぜ猫をいじめてはいけないか、説明できますか?
 「たかが猫だろ」
 なんて言われて、悔しい思いをしたこと、ないですか?
 この本があれば、そんなやつらにガツンと一発、食らわせてやれます。

 

   
菜食とは
   
菜食とは

 肉や魚、動物性のものを一切摂らないことです。欧米では働き盛りのサラリーマンなどが、若さや活力をとりもどしたくなった時に始める、ポピュラーな健康法です。地球にも体にも優しい食事です。でも当館では、人間のためでなく動物のため、無駄に動物たちを殺さないために、菜食を紹介しています。
 なぜ、牛や豚を食べることが罪なのか。
 そのことについてを「死体の晩餐」に記してますので、もしご興味ありましたらぜひお読みください。

 

菜食の段階

 たいていは、肉をやめるところから菜食を始めるようですが、動物性食材アレルギーの方など、好みにかかわらず段階4からスタートする方もおられるようです。

1、肉を食べない。
2、肉と魚を食べない。
3、肉と魚、卵や乳製品を食べない。
4、ドレッシングなどを含めた、一切の動物性食材を食べない。

 うちは現在、段階2と段階3の中間くらいのところにいます。いずれ段階4まで行けたらいいなと思っています。卵や乳製品なら動物を殺すわけではないですが、たいていの牧場ではプロイラーも乳牛も、命を尊重されているとは言い難いことが多いです。すべてではありませんが。
 私がもし牛やニワトリに生まれていたら。身動きもできない狭い檻に監禁され、日光もろくに浴びられず、名前を呼ばれて頭をなでられることもなく、ただ乳や卵を搾取されるためだけに生きたい、とは思いません。

 

菜食の効能

 私は菜食をはじめて半年ほどになります。悪性脂肪を摂ってないせいか吹き出物がなくなり、細胞がゆっくり目を覚ましていくのを感じます。体重も5キロほど減り、元気になりました。が。そういう効能はここでは置いといて。
 自分ひとりだけが菜食しても、すべての動物を助けられるわけじゃなし。なんて。個人の力を小さく見積もっておられる方も、いるのではないでしょうか。
 SASA JAPANさんにお聞きしたところ、人が1年に食べる量は、牛一頭、豚数匹、鶏十数羽、魚数十匹だそうです。たったひとりがたった1年、菜食しただけで、こんなにも多くの命が救えます。

 想像してみてください。草原で草をはむ牛。喉をなでると気持ちよさげに目を細めます。薮にのんびり寝そべる豚。かけっこが大好きで好奇心旺盛な子たちです。鶏が意外と果敢なことは知っていますか。犬猫相手に戦って、勝つこともあるのです。
 みんな、生きてます。あなたとおなじ、この世にたったひとつしかない個性と人生です。
 どうか、この子たちを助けてください。
 動物たちはお礼に、あなたに健康をくれるはずです。

 

   
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