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コンビニの裏にいました。
捨てられたもようです。一週間ほど何も食べていなかったようです。コンビニで缶を買ってきてあげたら、泣いて喜んで飛びついてきました。
熱もありました。時々激しく咳こみながら、無我夢中で缶にむしゃぶりついていました。たかが安ミニ缶ふたつだけで、こんなにも喜んでもらったのは、生まれて初めてです。
この時点ではまだ迷子か飼い猫かも判別つきませんでしたが、虐待と風邪悪化が懸念され、とにかく保護が必要でした。家にとってかえしてキャリーを持ってきて、周囲ワンブロックほどを捜索しましたが、その時はもうどこかへ消えてしまってて、会えませんでした。
翌朝。ふしぎなことに、うちのマンションの駐車場にいました。
よほど缶が嬉しかったのか。ごはんをくれた私を追ってきたのだと、見ていた人に言われました。
駐車場で捕獲を試みましたが、栗ちゃんは、怖いらしくてキャリーには入りませんでした。抱っこは大好きで、大音量で喉を鳴らして、頭をこすりつけてきました。
本当は、捕獲道具なしに猫を移動させるのはタブーなのですが。
どうしても今すぐ捕獲したかったのです。うちの近所は暴走族も出る、田舎にしては治安の悪い場所にあります。逃げることを知らない、人慣れしすぎた捨て猫は、虐待の格好の餌食です。
抱いたままそっと、マンションのエレベータに入りました。栗ちゃんは人肌のぬくもりが嬉しいのか、不安そうな目をしながらも、じっと抱かれていました。高層で逃げられたらどうしようかという恐怖で心臓爆発しそうになりましたが、なんと、抱いたまま我家の玄関をくぐれてしまいました。
迷子を預かっていますというビラはしましたが、いまだ連絡はありません。やはり捨て子だったのだと確信しています。
おそらく捨てたのは、若い男性です。
暗い湿ったコンビニ裏で、栗ちゃんは待っていました。若い男が通りかかるたび、飛びつこうとしてました。そして顔を確認して、「ボクのママじゃないや」と泣きそうな風情で、とぼとぼと戻ってきてました。捨てられたこの場所にいれば、飼い主が迎えにくるはずだと信じて。それしか縋るものがなくて。猫なのに忠犬ハチ公になって、暗くて底冷えするコンクリの倉庫のすみで、じっと待っていたのです。
猫は、知らない人、音、匂いが大嫌いです。独りきり置きざりにされ、どれだけ不安で怖かったことでしょう。
ものすごく賢い子です。自分の立場も状況も、一瞬で理解しました。
背中の模様はシマではなく水玉です。オシキャットの血が混じっているかもしれません。
こんなにお世話のラクな子は初めてです。爪切りも口の中の点検も、大人しくしていて嫌がりません。何をすればいいかは猫が教えてくれる、初心者さんでも簡単にラブラブになれる猫です。
すらりとした四肢、ごつい手足首、細く鋭い瞳をしてます。ミニチュアのヒョウかチーターにみえてならないのですが、気のせいでしょうか。
捨てた飼い主が、どんな飼い方していたのかは判りませんが、未去勢でした。全身が向こう傷だらけで逃げ傷ゼロ。ケンカは相当強かったです。ということは外飼いでしょう。風邪をひいてたということは未ワクチンと予想されます。そして、心が飢えてます。もしかしたら飼い猫だったにもかかわらず、一度もごはんをもらったことがない子かもしれません。今のところ、毎食3〜5人前を食べてます。食べようと思えば10人前はいけますが、下痢しますので3人前に抑えています。飢えへの心の傷が深すぎて、満腹中枢が壊れています。
ごはんだけでなく愛にも飢えてます。寂しくて、独りが怖くて、保護部屋では一晩中泣いてます。そばに人がいて、あやしてやればすぐ止みます。人にぺったり貼りついて喉ゴロゴロで、顔にまとわりついて、極甘の甘噛みをしてきます。人が横になれば、枕にくっついて丸くなって眠り、至福の顔して目を閉じてます。
正直、毎晩、拷問です。私には甘えんぼの実子が3匹います。一晩中は栗と一緒にいられません。寂しい寂しいと泣く声が、身を切られるように、つらいのです。
里親さんの訪れを、心の底からお待ちしてます。
里親さんにお願いするのは、以下のことです。
・終生飼養をお願いします。
・完全室内飼いにしてください。
・ワクチンを含めた健康管理をお願いします。 ・当方がご自宅へお届けにあがります。
興味のある方はぜひ、まきぼうへメールください。
☆ 年表 ☆
2007年10月13日 奇跡の捕獲成功
2007年10月15日 病院へ。検便を含めた諸検査を済ませる。
2007年10月22日 すべての検査結果が出そろう。
FIVは陽性だったが、他はオール異常なし。
2007年11月01日 風邪はひとまず決着。ワクチン3種接種
2007年11月19日 お試し飼い開始
2007年11月22日 お試し終了。正式な実子になる。
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