ラブ・路上時代

ラブの保護主のA子さんが、まきぼうの募集記事書きのプラスになればと、
これまでの経緯を綴ってくれました。
必死なA子さんの思いが、どうか皆様にも伝わりますように。

ラブとの出会い

 2002年の終わりごろから、一人暮らしのおじいさんに置き去りにされてしまった年齢不詳のココと生まれたネコたちに毎日ゴハンをあげていました。 
翌2003年、おじいさんの家は取り壊されてしまい、ネコたちは雨をしのげなくなってしまいましたが、跡地でゴハンをあげることができたため、車と通行する人を気にしないで済みました。おじいさんがいた頃から近隣からの苦情が出ていたときいていたので、毎週末は跡地のフン取りに精をだし、なんとかなっていました。
 しかし、2004年に入ると跡地にビルが建つことになり、工事が始まってしまいました。工事の人にえさやりを注意されたため、工事の人が帰るのを待って道路でゴハンをあげるようになりましたが、駅が近いこと、すぐ近くにパチンコ店があることで、絶えず、人、自転車、車に気を配りながらのゴハンタイムでした。

 そんなある日、工事現場の幕の間に白黒いもようが・・・・。まだ若いカワイイ顔のネコでした。突然の出現に「メスか!!?」と驚愕しましたがおしりをチェックするとオトコノコだったのでほっとしたのを覚えています。
 その白黒ネコはおじいさんのネコたちともすんなりとけこみ、あたりまえのようにゴハンを食べにきました。ニンゲンに近寄ってこないことから「流れてきたノラネコ」かと思いましたが、日に日に汚れていったので「ひょっとして迷いネコか!?ポスターを作るべきか!??〜〜」と思っていると、通りすがりの女性がそのネコをみて「ラブちゃんじゃない??」と騒いでいました。その女性の近所のおばあさんが白黒のラブというネコを探しているというのです。
 居なくなったという時期と現れた時期がぴったりだったので、ぜひぜひ飼い主さんに見に来てもらってくれるよう伝言をお願いしましたが、そのままでした。連絡先も名前も聞きませんでしたがきっと勘違いだったのだと思われます。それ以来、この白黒ネコをラブちゃんと呼ぶようになりました。

 おじいさん家で生まれたネコたちは車が多い生活に慣れているので上手に車を避けていましたが、ラブには何度はらはらさせられたか知れません。一度、目の前で車に飛び出してしまい、タイヤのホイールにアタマをぶつけてはじかれたままどこかに走っていってしまい血の気が引きました。徐行運転をしていたからまだよかったのですが翌日も姿を見せず、会社から帰ると何度もさがしてまわりました。
 数日後に元気にゴハンを食べにきたときはどんなにかほっとしました! しかし、しばらくすると、ラブは行動範囲を広め、近くのバス通りを渡るようになってしまいました。そのバス通りは何匹も事故にあっている通りです。当時、私はある方の複数のえさ場でメスの不妊手術・リリースをすすめていました。平日は仕事があるため、捕獲と病院への往復には週末しか使えず、どうしてもオスは後手にまわしてしまっていたのですが、遠出するラブが心配になり急遽、捕獲を企てました。
 ラブは順調に捕獲機に入りました。しかし、借り物の古い捕獲機がゆるんでしまっていたらしく、パニックで暴れたラブは頭突きでけやぶって逃げていってしまいました。
 相当ショックを受けたラブはその後、捕獲機に近づかなくなってしまい、やっと去勢できたのは、年が明けた2005年1月でした。

 ラブの捕獲を模索していた2004年11月、建設後も空いたままだったビルに飲食店が入りました。
 犬を連れ、「動物好き」 というオーナーが、ネコたちのことで苦情を言いにきました。置き去りであること、手術は全部済ませて一代だけの命をまっとうさせたいこと、区とも相談してボランティアを始めていることを説明しても怒鳴りまくるだけです。別の中華料理店の従業員からも大声でからまれたり、近隣から文句を言われたりが続きました。
 そんな中で、ラブと優ちゃん(→福チャン)はオス同士でありながら、いつもいっしょのナカヨシネコになっていました。2匹は近所のビルの裏あたりで寝泊りしている様子でした。 ココユキチャコ、ハクと小春(→トラヨちゃん) といったナカヨシグループに分かれて3組は必ずゴハンタイムに集合するのでした。

 2005年10月、ボラ仲間のゆきこさんがまきぼうさんにこの猫たちの話をしてくれたらしく、まきぼうさんが保護と里親さがしを受けてくださることになりました。ココユキチャコ、続いて優ちゃん小春の保護に成功し、すばらしい里親さまを見つけていただけました。しかし、ラブとハクは何度試みてもとうとう捕まりませんでした。
 しかも、警戒したラブはぷっつりと姿を消し、次に現れたのは危険なバス通りの交差点でした。ラブは早朝、私がサポートしているえさやりさんのゴハンを頼るようになってしまい、元の場所には戻ることはありませんでした。今までよりもさらに危険な場所にうつってしまい、ラブに不信感を抱かせ追い詰めてしまったことを後悔し、それでもなんとか捕まえたくて徐々に捕獲機に慣れさせようと試みましたが、早朝、かなりのスピードで飛ばしてくる車の合間を走り抜けるラブは危険すぎて刺激するのはやめました。
 もうラブの捕獲は不可能と思いました。ゴハンをあげてくれている人も「あのこはいつ事故にあってもおかしくない」と言っていました。

 それでも諦めきれなくて、交差点以外の場所でラブを見つけようと機会があるごとに付近を見てまわりました。そして2006年7月、夜、交差点から少し離れた住宅街の植込みにラブを発見したのです。
 このチャンスをなんとかしなければ、とそれから毎日同じ時間帯に、その場所にラブを捜しました。しかし、姿を見せません。たまたま通っただけだったのか、と気落ちしていると、何日か経ってまたラブはやってきました。それからはほぼ毎日ゴハンを食べに現れるようになり、今度は人通りと車の少ない場所であるのが幸いして、少しづつ距離が近づきました。そしてついに10月27日、ラブの保護に成功したのです。

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