|

ピューマなどの猫科の動物で、曜日がわかる賢い個体がたまにいるそうですが、翠も曜日がわかります。路上時代も、土日と平日とでは行動範囲を変えていたそうです。
その日は日曜でした。
翠はダンナにべったりで、ダンナのあとをどこまでも、忠犬ハチ公のようについていく子です。
たぶん翠はその日一日、ダンナと一緒にいられると期待してたのでしょう。ところがダンナは朝から、仕事関係のセミナーに出掛けてしまいました。
翠はダンナを求めて、いつまでも、部屋から部屋へと、家中を探し回ります。
「パパどこ? ねえ、パパは?」
せつなげに鳴いて訴えて、わたしにすがりついてきます。
かわいそうでした。
不安になりました。
最高の里親さんがみつかったとしても、この子は新しい家で、ダンナなしで、ちゃんと暮らしていけるんでしょうか?
翠は、うちの子になりました。最高の里親をみつける約束は果たせなかったけど、安住の地はゲットしたかと思います。
翠とダンナは本当によく似ています。頭にゴミつけてボーッとしてるダンナを、翠、と呼び間違えそうになることもあります。最高の家とママはないけど、たしかに血のつながったパパは、あげることができました。
これからは翠、ミミとダヤン、五人家族で、暮らしていきます。
たぶん今が、わたしの人生で、最高に幸せな時なのだと思います。
|