その22
   

 どこから喋ればいいのか、自分でもよく判りません。
 たぶんこの子については永遠に混沌の中なので、言葉にならないながらも綴りはじめようと思います。

 2006年、初夏でした。
 去勢のため野良猫を捕獲したら腎不全を患ってたけど、保護場所がないから手術後にリリースした、という話を、知人から聞きました。話を聞けば、好みのタイプの猫でした。いてもたってもいられず、預かりを申し出ました。うちで保護して里親募集して、幸せな飼い猫にしてやりたかったのです。
 当時作った里親募集記事は、当館内コンテンツ「過去の里親募集」内にあります。NO.18、こちらです。
 保護主さんはミッキーを、元飼い猫だと思っておられましたが、わたしには生粋の野良にみえました。まだ人に抱かれたことのない、ぬくもりを知らずに老いた、頑迷な人間嫌いさんでした。なかなか触れないし、近づけば威嚇します。けれど腎臓病を含め、具合が悪いのは見てとれて、ほっとけません。一緒に暮らしているから、それでもすこしずつ距離は縮んでいきました。手からお刺身を食べてもらえるようになったり、おしりに鼻を近づけても威嚇されずに済んだり、機嫌のいい時や食事中なら撫でさせてもらえるようになったりと、ミッキーとの暮らしを楽しんでました。
 当時のことは、日記コンテンツ「今日の天使」に、ぼちぼち書いてあります。途中、新しく預かられてくる猫もいたり、里親さんがみつかって我家を巣立つ猫もいたり、のんびりした日々でした。

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